東陽片岡の女人追憶【第3回】

東陽片岡[第3回]
2012年12月30日

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 男女交際クラブつーお風俗があります。事務所にてアルバムの中から女性を選びセッティングしてもらい、後日外で待ち合わせておデートをするというお風俗であります。時間制限が無く、実にゆったしとスケベ心をお満喫出来るお風俗なのであります。
 かれこれ10年近く前、ホテトルに飽きてきたワタヒは、よく利用していたのでございます。
 そんな真冬のある日、西新宿の指定した場所で待ち合わせた女性は、Yさんという32歳のデパートガールでした。ちょいと出っ歯ですが、そこそこの器量でどこにでもいそうなごく普通の茶髪のおネエさんでした。
 常日頃、不細工なババアばかり当たってたワタヒとしては、やっと普通の人が来てくれたつー事で、この時点でバンザイ三唱のハズであります。ところがこの日、なんとワタヒは重度の二日酔いで、歩くのさえやっとつー状態だったのであります。
 まずレストランでお食事です。Yさんはステーキランチ。まったく食欲のないこちらは、ハムサンドを注文します。
 案の定、食事中にこみ上げて来まして、慌ててトイレへ駆け込みます。んで充血した目ん玉をパンパンに腫らして戻り、何気なく食事を続行します。
 そして外をブラついた後、いよいよラブホテルにシケ込みます。
 飲み過ぎてしまった昨晩が、すさまじく悔やまれます。いつもならスケベ心全開のハズなのですが、本日に限り布団に 入ったら、そのまま熟睡したくなってきました。
 しかし、なんつってもおデートであります。これからひと作業しなければエケません。つー訳で、おもむろにYさんの上になります。
 おセックスつーのは、運動であります。腰を使うたびに胃袋が揺らされます。ほいでもってやっぱひ、こみ上げて来てしまいました。
 またもや小走りで便所に飛び込みます。
 もはやおセックスどころではなくなってきました。Yさんもこちらの不調を察したのか、その後は寝ながらご歓談タイムとなったのでございます。
 もしワタヒが女だったら、やっぱひゲロを吐いてるジジイとおセックスはしたくありません。しかもこのおデート中、2回も吐いているのであります。
 とはいえ、この二日酔いの体た らくには一切言及せず、あっけらかんと巨人軍の野球トークに熱中しているYさんに、ちょっとだけ救われた気がしたのであります。たみゃらん。
おひまい