編集部便り

 大阪に行ってきた。6月19日23時30分発の高速バス、青春エコドリーム号3500円で新宿を出発し、翌朝20日08時に大阪に着く。戻りは20日の23時50分京都を出発し、21日朝07時30分東京駅に着くという「弾丸出張」であった。
 高速バスの名前は「青春」でも乗客の私は全然青春ではないのだが、東京大阪間片道3500円という「エコドリーム号」は名前の通り、貧乏人の私には夢のように有り難い乗り物なのであった。
 決められたルーチンワークをソツなくこなし、これと言ったこともないまま過ごした一日は、あっという間に時間が経過してしまい、振り返ってものっぺらぼうな虚しい印象しか残さないものだけれども、逆に、やるべき事に追いまくられ、時間の短さを歎きつつ、それでも工夫しながら、あれこれ仕事をこなして動き回った1日は、振り返った時、妙に長い時間の経過と、それが全部1日だけの出来事であったとはとても信じられないような印象をもつから不思議であるが(「時間の逆説」とでも言ったらいいのだろうか……)、そういう意味で、今回の「大阪弾丸出張」も実りある出張であった。
 20日の朝、バスが大阪駅につくと、向かう先はまず近くのホテルと決めている。ここのトイレで洗面を済ますと、ほとんど常客の風情で、ロビー備え付けの朝刊に眼を通して寛ぐのがいつもの私の出張スタイルである。
 この日は、この後、JRで天満に向かい、アジアプレスの事務所に20年来の友人である坂本卓氏と玉本英子さんを訪ねた。玉本さんとは2年ぶり、坂本さんとは10年ぶりくらいだろうか? 久闊を叙した後、「日本一長い商店街」として有名な商店街が事務所の近くにあると言うので、二人に案内して頂き、その商店街の一角にあるお好み焼き屋で昼食を楽しむことになった。

日本一長い商店街

日本一長い商店街

 ただ、私がその後書店営業の仕事が控えていたので、昼間っから酒を呑むわけにゆかず、結局ビンビール2本で終わらせざるを得なかったのは残念だったけれども。

 午後3時には書店営業に移り、午後5時に『極北』でお馴染みの、たけもとのぶひろさんとお店の前で合流し、今回の出張の一番の目的であったジュンク堂難波店の店長の福嶋聡さんへ挨拶に伺った。福嶋さんとは、彼のジュンク堂書店池袋店時代からのお知り合いで、イベントやフェアなどでご協力をして頂いた関係である。
 今年の二月にも上山春平氏の『憲法第九条――大東亜戦争の遺産』の関連フェアを企画していただくなど、お世話になりっぱなしだったので、御礼を兼ねてお店にお伺いしたのである。
 この日の夜は、たけもとさん、福嶋さん、それに以前からの呑み仲間の毎日新聞大阪文芸部の鈴木英生氏も合流し、難波駅近くの居酒屋で楽しく時間を過ごしたあと散会、私は京都までたけもとさんと同行し、京都からまた高速バスに乗車し、長い一日を終わらす事が出来たのであった。

(写真1) 向かって左から鈴木、たけもと、福嶋の各氏

(写真1) 向かって左から鈴木、たけもと、福嶋の各氏

(写真2) たけもとさんと福嶋さん

(写真2) たけもとさんと福嶋さん

 アジアプレスの坂本さん玉本さん、また、鈴木、福嶋、竹本さんとの酒を呑みながらの会話の中から、それぞれ今後に繋がる有意義な企画やヒントを得る事が出来ました。