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【極北ラジオ】「シニア・エイジ向けクオリティ・ラジオ、しんみりと続けていきたい」竹村洋介の夜をぶっ飛ばせ(第1回)アフタートーク 竹村洋介-月刊極北

【極北ラジオ】竹村洋介の夜をぶっ飛ばせ(第1回)アフタートーク


竹村洋介
2017年5月20日


HOMMヨ Radioactivity(KRAFTWERK COVER) 出所:YouTube(GoodLovinProductionチャンネル) [1]

しんみりと続けていきたい
シニア・エイジ向けクオリティ・ラジオ

曲はラジオ・アクティビティ、原曲:クラフトワーク 演奏:HOMMヨでした。
緊張してガチガチになってました。試験放送はして、すでにハードウェア的にも、アプリケーション・ソフトウェアの使い方もテスト済みで、OKのはずだったのですが。
そこは天性の上がり性。いろいろなことが気になってしょうがない。マイクの音量は大丈夫か? かける曲の順番は、大丈夫か? どんどん心配になってくる。
とりわけマイクを突き付けられる―自分でそうセッティングしているのだが―と、異様な緊張感が高まってしまう。書くのであれば、何度でも書き直せる、特にワードプロセッサが普及してからは、簡単に書き直せる。しかし、放送は、ライヴだ、一発勝負だ。マイクロフォン自体が怖いわけではない。1950年代にあるサックス奏者が、マイクを突き付けられたとたんに、緊張のあまりに、演奏ができなくなったという珍事件があったそうだが、僕自身は、講義では必ずマイクを使っているし、かつてはバンドでヴォーカル・マイクを使ったこともある。マイクそのものが怖いのではない。第1回、初体験というので、たまらないプレッシャーがかかっているのだ。かつて、MBSチャチャヤングの初回放送で、馬場章夫さんは、カフ(マイクのオン・オフを切り替えるスイッチ)をオフにしたまま5分以上しゃべっていたそうだが(とうとうディレクターがやってきてカフをオンにした)、わかるような気がする。

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映画『色即ぜねれいしょん』主題歌 「どうしようかな」
(出所:「ShikisokuDotJp」YouTubeチャンネル)

そして開始時間が来た。ともかくは季節のあいさつなど、いちおうの脚本はあるので、早口にならないように、はっきりと喋るようにと、おちつけ、おちつけと自分に言い聞かせるのですが、上がり性はなおらない。ついつい、「えー」とか濫発するし、棒読みになる、抑揚のない語り口。リズミカルになど、ほど遠い。滑舌の悪さとあいまってフィードバックの声が聞き取りづらいことこの上ない。そもそもフィードバックの音量がうまく調節できていない。
なんとか曲をかけるところまで、たどり着いても―深夜放送AMラジオのシミュレートという前提なので、モノラルで、しかもラインではなく、スピーカの音をマイクで拾うという荒っぽさ―、ちゃんと音楽が流れているかどうか、はらはらして落ちつかない。
曲をかけ終えて、「ポスト」パンクについてしゃべりだしてようやく落ち着いてきた。コメントもやってくる。
手元のタイマーと音楽の長さを気にする。コメントももらったので読み上げたりする。が、タイマーはあわてて間違え、途中で止めてしまっている。しかもコインをもらったので、もう30分延長できるのだが、それがうまくいかない。曲でつなぎながら、次の30分にはいりあらためてあいさつから入り直し、後半をやる予定だったのだが、もうパニックだ。
結局のところ、iPhoneを使うのをやめて、PCから入り直し、もう一度再開ということになった。
技術的な問題は、当然、改善しますし、2回目、3回目となると少しは落ち着くと思います。多くの方に聴いていただければ、それにこしたことはないのですが、コアなリスナー、シニア・エイジ向けのクオリティ・ラジオという基本路線を守りながら、次回からもしんみりと続けていきたいと思います。
土井まさるにもなれないけれど、古館伊知郎は出ないけれど、極北ラジオ、クオリティ・ラジオです。
お別れは、「恋のバッドチューニング」演奏はやはりHOMMヨで


HOMMヨ 恋のバッドチューニング 出所:YouTube(GoodLovinProductionチャンネル) [2]

p.s. iPhone一つで簡易だけれど、ラジオ局が開設できるなんて、往時(1970年代)の深夜放送を聞いていたものとしては、夢のような話です。当時は、サンフランシスコ・ベイエリアに行くとミニFM・自由ラジオが60局もある、フランスでも同様のことが始まっていると聞いて、すごいなと思っていたのですが、もっとすごいことが起きそうな予感がしますね。



竹村洋介の夜をぶっ飛ばせ第1回(アーカイブ)
テーマ「Post Punkとはなにか?」

2017年5月12日配信分(前編)


【パーソナリティープロフィール】
竹村洋介(たけむら・ようすけ)
社会学者、ROCK Writer、医療系ジャーナリスト、サブカルチャー&カウンターカルチャー・クリティーク。1958年、大阪市出身。東京大学社会学科卒業。中高校生時代より、ジャックス、村八分と裸のラリーズをこよなく愛する。N.Y.Punkの熱烈な支持者。1990年、不登校を精神病として”治療”することが誤りであると、本邦初(おそらく世界で初)めて、社会統計学的に実証する。その後、Neet、引きこもり等々の(社会)「病理」化の誤りを指摘する著書等を発表。フリースクールの理事長などをつとめる。単著 『近代化のねじれと日本社会』(批評社)。共著『福祉と人間の考え方』(ナカニシヤ出版)、『引きこもり』(批評社)、『学校の崩壊』 (批評社)、『発達障害という記号』(批評社)、『水俣50年』(作品社)など。


第2回はプレミアム・フライデーの月末金曜6月30日の深夜24:00から!


【配信ページはこちら】(Twitcasting)
http://twitcasting.tv/farnorthnetwork

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